有名な話がある。
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あるところにおばさんが居ました。
そしておばさんは得体の知れない飛行物体を目撃します。
おばさんは驚愕し、恐れ、慄き、友人に騒ぎ立てるのです。
そして友人は言います。
「それはUFOだね」
「ゆー、、ふぉー、、、??」
おばさんはキョトンとします。
「そう。UFO。何でも宇宙人が乗っているんじゃないかって噂だよ」
「聞いたことある!なーんだ。あれがUFOかー」
おばさんは、ほっと一安心しましたとさ。
めでたしめでたし。
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以前どこかで聞いたこの話。単に名前を与えられただけで人は安心するという。なんだか分からないものに人は不安を掻き立てられ、恐怖心が増大するという話。
そもそもUFOって、Unidentified Flying Object。つまり未確認飛行物体。
もっと平たく言えば、「なんだかわけわからんもんが空飛んでる!」ってことで、何の解決にもなってないのに。むしろそこで安心できるこのおばちゃんの精神構造の方が恐ろしい、という話。
しかしこんな例は至る所に潜んでいます。
さて次はとある社畜リーマンのお話。
この人はマイクロマネジメントが三度の飯より大好物です。
初日
上司「この案件は重要でこいつには任せ切れないから、マイクロマネジメントでいく」
2日目
上司「これはメールで確認したのか?メールだけでいいのか、電話もしないと」
部下(いやいやメール出したばっかなんだからとりあえず様子見でいいでしょ)
3日目
上司「電話でも確認した?良し。これは聞いた?なに聞いていない。これも聞かないと」
部下(それも聞くんだったら、最初から言ってよ。ってか気になるんだったら自分で聞け)
4日目
上司「この資料の色は赤じゃダメだろ、もっと青っぽい感じだろ」
部下(自分で作れ)
マイクロマネジメント。
英語で書くと、Micromanagement.
いやいや、ぜんぜんかっこよくないから。
Wikipediaを調べてみます。
管理者である上司が部下の業務に強い監督・干渉を行うことで、一般には否定的な意味で用いられる。
しかも
部下の立場から見れば、上司がマイクロマネジメントを行っていると感じられることは多いが、上司がそのことを自覚することは稀であるとされる。
そうです。分かりますか?分かる人は分かります。
そう、つまりマイクロマネジメントって既にマネジメントじゃない。衝撃の事実。
豚丼出されて、これ牛丼ですからって言うぐらいの衝撃。確かに見た目だけで豚と牛を見分けられない人もいる。
下手したら食べても気付かない人もいるかもしれない。
でもそれは牛じゃなくて、豚なんだ。俺が食べたいのは紛れもない牛丼なのに。。。
でもマイクロマネジメントってのはもっとひどい。自分でマネジメントって宣言しちゃってる。言われたらそうなのかってみんな思ってしまう。
牛乳プリンをどんぶりに入れてみる
つまりそれは牛丼と名乗った豚丼でもなくて、つまり最早どんぶりではなくて。牛丼ですって言われて、牛乳プリンを丼ぶりに入れて食べてる、みたいな。
いや、確かに省略したら牛乳プリン丼だけど、、、牛さんから出てきたものですけど、、、。
でもそれは最早プリンであって、丼ぶりモノのカテゴリーには入らないということを肝に銘じていただきたい。
丼ぶりという器に入れたからといって、それは丼になり得るかと言ったら、なりそうなんだけどならない、、、わかるでしょ大人なら?
だからマネジメントという器に入れたからといって、その仕事の仕方は最早マネジメントにはなっていないでしょうよ。
まぁなんだか例えの方が複雑で混乱をきたしてきたのだけど、つまり残念ながらマイクロマネジメントってのはマネジメントではないってことで。全て指示してやらせてたら、それって最早自分でやっているだけで、自分の手を使えないだけに余計な手間がかかっているんじゃないか。って話。
しかしながら、何かを宣言した瞬間に、それが真実っぽくなるという事実は知っておいたほうがよい事実のようです。特に横文字を使うとなお効果的。
私もこれからは仕事の進捗報告につきましては、ファジーでアンニュイなオペレーションで、ちょっとペンディングがディレイしてて、ファンキーな仕上がりになっていますとかいって、上司をスモークにローリングしながらリスペクトしていく所存です。
わっしょい