おすすめ本:はじめてのサイエンス(池上彰)。理系文系なんて関係ない。

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どうもTarfです。
 
こんな本を読みました。
「はじめてのサイエンス」
 
誰もがその温和な語り口調と、その分かりやすい説明を耳にしたことはあるんじゃないでしょうか、池上彰さんの著作です。
 
池上さんは選挙特番等での司会ぶりを見る限り、本当はかなり過激に、ガンガン行くタイプかと思いますが、穏やかながらも、核心を突く物言いには好感がもてます。
 
今回はサイエンスということで、池上さんの専門では勿論ありません。それをこれだけ分かり易く説明しようってんですから、全くもってすごいです。

純粋にサイエンスって面白いってこと

内容は素粒子、原子力から始まって、DNA、ウイルス、再生医療、地学、更には温暖化まで、よくもまぁこんなにというほど幅広い範囲を扱っています。
 
私はどっぷり理系ではないですが(情報系になるのかな)、まぁその端くれなのでこれだけ色々な知識に触れられるのが面白いです。
 
池上さんは専門家じゃないし、そこまで深い説明をするわけではないけど、そのぐらいで丁度いいです。なんたってこれだけ多様なトピックを扱っているんですから。
 
しかしよくもまぁ専門家でも無いのにここまで勉強していますね。恐らくツボを心得るのが上手い、かつ自分の持っている知識との紐付けが出来るのだと思います。

科学とはそもそも何か

まず最初に科学とは何かについて語ってくれます。そしてそれ、”科学は、絶対的な真理ではなく、その第一歩は疑うことから始まる”と。
 
それはそうです。
 
「これはどうなの?何でなの?」は言い換えれば興味を持つことの第一歩。それを理論的に説明するためには科学的な知識、根拠がいるわけです。
 
そしてそれは10年後、100年後には間違いと証明されるかもしれませんが、とりあえず現在考えうる限り最も有力な説ってのが科学ってことです。
 

知識はググればいい

この本には色々と知識が書かれていますが、多分それらはどうでもいいです。例えばウラン235とウラン239があってとか、普段の生活には関係ないし、ググればすぐに情報に当たれます。
 
でも地球温暖化がどうなっているかは、実データはどのようになっていて、また各国はそれに大してどういう解釈をしているかなど、背景の方が重要だったりするんです。表面的な決断だけ見てトランプはアホなのかとか、そんな見方しかできないとこの先苦労します。
 
それにしても池上さんはどこまで頭に入っているんでしょうか。池上さんもググったりするんだろうか。

相関関係と因果関係

最近統計関係の本がちょっと流行ったような気もしますので、この言葉を耳にすることが多くありました。

日常会話においてもこの辺を混同することはよくあります。

例えば”俺はテレビが見ずに育ったから勉強が出来たんだ”というのは、勉強が出来た原因を”テレビを見なかった”ことにしていますが、実際はそのような環境を作る家の教育方針に原因があると考えられるわけです。テレビを見ないというのは一つの事象に過ぎず、結果として教育水準の高さとテレビを見ない事に相関関係が見られるようになっただけということです。

普段の生活でも結構おかしな理屈に出会うことがあります。この前も喫煙家政治家の理屈がおかしすぎて、怒りを通り越して悲しくなりました

子供の頃は、大人はみんな頭いいと思ってたけど、あんなんでも政治家になれるんだなーという人が結構いるみたいです。

まずは自分の決断、思考にも疑いの目を向けることを忘れずにいるようにしましょう。

いい加減理系、文系で世の中分けるのは止めたほうが良い。

普段生活していても思いますが、未だに我々の社会は文系と理系を分断しますね。
 
これは社会の損失だと思うんです。だって理系の素養がある文系の人に、あなたは文系だから、この仕事はしなくていいとか、逆にあなたは理系だから文章書くのが苦手だね、とかレッテルを貼ったりすると、本人も無用な苦手意識を持ったりします。
 
科学的なものの考え方は科学者で無くても必要なんです。
 
文章が上手い科学者がいたって良いんです。
 
みんなやりたいように、やりたいことやったらいいんです。
 

まとめ

さらっと読めます。

そこまで目からウロコという感じではないですが、そこから派生して色々と調べたくなる本です。

こういうのを月に一冊ぐらい読んで、新たな興味広げるようにしておきたいものです。

そして次の一冊は決まりました。

宇宙の始まりに思いを馳せるとか雄大すぎてギュってなります。

私が死ぬときまでに、何か偉大な発見でも無いかと期待します。

わっしょい


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