矩(カネ)を回す。手を動かす木工という一日

ものづくり・建築

カネを回す。

現代文明に慣れ親しんだ人なら、絶対その響きからは金を右から左に動かし、その利ざやを抜き取るあこぎな商売をするものを思い浮かべるはず。

ただここで言う”カネ”は”金”ではなく”矩”である。

矩を回す

これは実は木工用語の一つで、四角柱四辺に等間隔に線を引き、一周することで始点と終点が重なるようにすることを言う。らしい。

そしてこれが0.1mmでもずれると、最後は重ならない。

 

いい年して、こんな言葉初めて聞いたよ。

この言葉を聞いたのはおそらく、いや間違いなく人生で始めて。日本語ネイティブとして生まれて、それなりに語彙力を高めて来たと思っていたけど、私の知らないことなんて世の中には五万とあるんだな。

新しい世界に飛び込むのはこういうことも楽しいもんだ。

何かに没頭するという経験

そして回す回す。

その始点と終点が重なるように、回す回す。

この作業が地味極まり無いのだが、意外と自分にはこのような作業(木工全般)が性に合っている気はする。

もちろんこれだけやっていくのは厳しいかもしれないけど、将来的にはこういうことを生活の50%ぐらい占めるっていうのもありだな。

通常モードの仕事って常に何かに気をつけていないといけない感じで、それがあまり好きではない。まぁ調整役であればしょうがないはしょうがないんだけど。

 

 

ということで、次回はまた来週。

矩を回すし、地球は回る。

わっしょい。


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