おすすめ本:失敗の科学。罪を憎んで人を憎まずの社会を実現する。

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どうもTarfです。
 
この本面白い。と同時にこの世の不完全さに怖くなる。みんなにこの本を読んで欲しい。特に弊社の方々。
 
 
今の世の中に足りないのは、失敗を責めることじゃない、科学することだと思うんです。
 
特にポジションが、もしくは年齢が上になればなるほど、自分のミス、失敗を認めることが難しくなる。人の話を素直に聞くことができなくなる。
 
そうすると、何だかわからないけど目の前にいる、分かり易くミスをする人を責めていれば仕事をした気にはなる。でもそれじゃ何も解決出来ない。それどころか次の失敗は取り返しのつかないものかもしれない。
 
だからこの本に乗っているような失敗事例があると知っておけば、ミスを隠すこと、認めない事が、どれだけ大きな損失を社会に生み出すか想像できるきっかけになる。
 
もちろんそれで全てが解決するほど状況はシンプルじゃないけど、知っていることでブレーキになることはあるはず。
 

概要:失敗の科学。 

この本には失敗を科学してきた、もしくは科学してこなかった具体例が色々と出てきています。医療、航空、裁判など。失敗の許されない業界での失敗の歴史
 
航空業界は比較的失敗から学ぶ文化があり、パイロットは責められずに、なぜミスが起きたのかが徹底的に分析されるらしい。(それでも失敗を振り返ることができなかった実例が紹介されている)
 
方や医療業界における医療ミス、裁判における冤罪の実例。死ななくても良い、刑務所に入る必要のない人がその対象となってしまう恐ろしさ。しかもそのミスが活かされずに、まだ失敗をした側は自分が正しいと思っている。
 
当事者となってしまうと失敗に大して腹が立ったり、責めたりしてしまうかもだけど、こうやって客観的に見る機会があれば、何て愚かな世界に自分はいるんだと思える。そう思えるということは、改善出来るんだと思う。

エリートと言われる人間こそ, この事実に目を向ける

 人を裁く、評価する人間はとかく失敗を恐れがち。失敗をして失脚していった同僚を見てきたんでしょう。
 
思えば今の職場にはこの類の人が多い。ミス、間違いが起きた事象、背景に目を向けるより、すぐに誰がやった、どの部署がその責任を取るかという議論になる。
 
そうなってしまうのも分からなくはないけど、結局責任を押し付けられた方は、例えその原因の一端を担っていたとしても全てが全ての責を負っているわけじゃないから、何か腑に落ちない気持ちで不満だけが募っていく。
 
そしてまた違う場所で似たような問題が起きて、議論とも呼べない、言い争いが起きてしまう。

最後に

この本の副題になる通り、”学習する組織”がキーワード。個人として失敗に学べる人は多くいるでしょう。
 
でもこれが組織単位で出来るかというと、これが難しい。
 
目の前の締め切り、利益が優先されて、楽な方、楽な方へ流される。何よりも偉い人、頭がいいと思われる人ほど、言い訳を作って目の前の失敗を責め立てるから質が悪い。
 
果たして自分は出来ているかな。
 
今年はじっくりこの辺と向き合っていきます。
 
 
 
 

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