いつの頃からだろうか。
お腹の横にコブシ大のぷよぷよしたものが住み着くようになって久しい。太ったと言って済ませるにはちょっとこいつの居座りっぷりが尋常じゃない。それなりに食事をおさえて、筋トレなどをしても、このぷよぷよが消える気配はない。むしろ成長しているような気さえする。
思えば20代の頃だって多少は太った時期もあった。食べる量などは現在の比ではなかったし、甘党、ごはん党、酒飲みで、食べること大好きな私は、朝から晩まで食べることを楽しみにしていた。アイス一日最低一個はノルマだったし(もちろんプリン、ケーキなどはここには含まれない)、焼肉・鍋どきにご飯を食べないものなど非国民扱いしかねない勢いがあった。
それでもお腹は前にこそ膨らめど、横のところにまるで取り外しできるかのように鎮座するこのような存在はかつてはいなかった(はず)。
時々出張などをして食べる量が極端に減ったりすると若干引き締まり、妻に軽くポーズを決めてみるのだけど、「でも”浮き輪ちゃん”はまだいるね」と言われるのは最早ルーチンと化している。いや、減点法じゃなくて、出来たところを褒めてといつも言うのだが、妻はいつも厳しい。自分に甘く、人に厳しい、そんな愛らしい人である。
閑話休題
多分、恐らく、あくまでも可能性の話だけど、私が本気でこいつと別れる、今生の別れだと、断腸の思いで決断したとすれば、浮き輪ちゃんはきっといなくなる。
そして私はこの浮き輪ちゃんに負の思いこそあれど、なんら愛着など感じていない。明日の朝こいつが居なくなっていても何の切なさも、儚さも感じない。
そして世の中にはそれを達成した人が星の数ほどいるのも知っている。
決して無謀な夢ではない。
それでも私は知っている。
明日もこいつはいるんだ。
わっしょい
これはかなりいい。今まで筋トレが続かなかった自分でも続いている。ポイントはあまり回数を続けないこと。1日10回とか、100回とか決めて、とりあえず毎日やること。
まぁそれでも浮き輪ちゃんはまだいるんだけどね。